売掛金が未回収になったら?取引先が倒産したときの回収方法と対応策【完全ガイド】
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- 7月5日
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目次売掛金が未回収になったら?取引先が倒産したときの回収方法と対応策【完全ガイド】
売掛金が未回収になる主な原因とは?
売掛金が未回収になる背景には、以下のような要因があります。
取引先の突然の倒産経営悪化や資金繰りの悪化によって、予告なく倒産してしまうケース。与信調査を怠ると、こうしたリスクを見逃してしまいます。
支払い能力の喪失赤字続きや銀行の融資打ち切りなどにより、約束通りの支払いができなくなることも。
契約書の不備支払い条件や期日が曖昧だと、督促時にも法的根拠が弱くなり、回収が難航します。
売掛金が回収できないとどうなる?企業への影響
売掛金の未回収は、以下のような深刻な影響を及ぼします。
✅ キャッシュフローが悪化し、自社の支払いに支障が出る
✅ 金融機関の信用が低下し、融資が受けにくくなる
✅ 経営判断を誤る原因となり、最悪の場合は連鎖倒産も

取引先が倒産した場合の売掛金回収方法【法的手続き】
取引先が倒産しても、すぐに諦める必要はありません。以下のような方法があります。
1.債権届出を行う破産手続きが開始されたら、破産管財人宛に「債権届出書」を提出しましょう。期限内に手続きすることで、わずかでも配当を受けられる可能性があります。
2.内容証明郵便で督促相手先にまだ連絡が取れる段階であれば、法的効力のある内容証明で支払いを督促します。
3.弁護士を通じて法的手段を検討少額訴訟や仮差押えなど、弁護士による法的措置で回収できるケースも。
4.回収業者・ファクタリングの活用自力での回収が難しい場合は、債権回収専門業者やファクタリングサービスの利用も選択肢となります。
【実例】中小企業で起きた未回収トラブルと対応
実例:小規模製造業が直面した「夜逃げトラブル」業種・状況:都内の金属加工業(従業員5名)が、5年にわたりA商社と継続取引をしていたケース。月商ベースで100万円超の売掛が発生していたが、支払遅延は一度もなかったため信用して取引を続けていた。
トラブル発生:ある日突然、A商社の担当者に連絡がつかず、事務所ももぬけの殻に。調査の結果、代表者が債務整理もせずに夜逃げ状態に。
対応策
弁護士に相談し、内容証明郵便を送付
法的手続きを取ろうとしたが、所在不明で訴訟も難航
500万円の売掛金は回収不能となり、税理士と相談し「貸倒損失」として処理
教訓とポイント
✅ 信用できる相手であっても、年に一度は簡易な与信調査を行うべき
✅ 高額取引は可能な範囲で分割請求・短期決済に切り替えるリスク管理が有効
実例:飲食業が直面した「突然の破産通知」業種・状況:地方都市で2店舗を展開するB社(飲食業)。食品仕入先である老舗問屋C社と10年以上の取引を継続。掛け取引(月末締め翌月末支払い)で月200万円の仕入れが常態化していた。
トラブル発生:ある月、いつもの請求分が未入金。問い合わせたところ、C社が「自己破産申請中」との連絡を受ける。その時点で約380万円の売掛が残っていた。
対応策
破産管財人に連絡し、速やかに債権届出を提出
売掛債権は「無担保・一般債権」に分類され、回収率は数%程度
新しい仕入先の確保・資金繰り調整を急遽行うことに
教訓とポイント
✅ 長期の信頼関係に依存しすぎず、支払い遅延や資金繰りの兆候を定期的にモニタリング✅ 月単位の与信限度額を設定し、回収不能時のダメージを最小限に
未然に防ぐには?売掛金のリスク管理と予防策

回収困難な売掛金は専門家に相談を【無料相談も可】
売掛金の回収が困難な場合、弁護士・司法書士・回収専門業者への相談が有効です。初回無料相談を受け付けている専門機関もあるので、早めの行動がカギとなります。

よくある質問
Q:倒産した会社への売掛金は本当に回収できないの?A:破産手続き中でも債権届出や交渉により、一部回収できる可能性はあります。
Q:売掛金の未回収は税務処理できる?A:一定の条件を満たせば「貸倒損失」として損金算入できます。
Q:回収代行を依頼する場合の相場は?A:回収金額の10〜30%程度が目安。成功報酬型の業者もあります。





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