資金調達を外部に相談するメリット・デメリットとは?【相談先の選び方まで解説】
- FA
- 7月1日
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目次
資金調達を外部に相談するメリット・デメリットとは?【相談先の選び方まで解説】

資金調達の「外部相談」とは
資金調達における外部相談とは、自社の社員や経営者だけで対応するのではなく、社外の専門家に資金調達のアドバイスや実務支援を依頼することを指します。
相談できる主な専門家
相談先 | 得意な支援内容 |
中小企業診断士 | 融資サポート、事業計画の作成支援 |
税理士・会計士 | 財務分析、融資書類の整合性チェック |
資金調達コンサル | 補助金・助成金の選定、金融機関との交渉代行 |
金融機関の担当者 | 商品提案(融資・ビジネスローンなど) |
商工会・商工会議所 | 無料相談・各種支援制度の案内 |
それぞれ強みが異なるため、目的に応じて使い分けることが重要です。

資金調達を外部に相談する5つのメリット
1.自社では見つからない資金調達手段を知ることができる
「銀行融資しか知らなかったけど、補助金やファクタリングもあると知れた」など、自分たちだけでは気づかない手段を専門家が教えてくれます。
2.書類作成や金融機関との交渉を支援してもらえる
審査通過に必要な「事業計画書」や「資金使途の説明」など、書類の質が上がれば融資の成功率も高まります。交渉時の同行やアドバイスも受けられるケースがあります。
3.補助金・助成金など公的支援にも対応できる
専門家に依頼すれば、複雑な補助金申請もスムーズに。タイミングを逃さず最適な制度を提案してもらえるのも大きな魅力です。
4.融資の成功率アップが期待できる
資金調達に精通した支援者が関与することで、金融機関側の信頼性が増し、審査に通りやすくなることがあります。
5.経営改善や資金繰りのアドバイスも受けられる
資金調達のプロは、財務面だけでなく経営の視点からもアドバイスをくれるため、事業全体の見直しにもつながります。
資金調達を外部に相談する3つのデメリット
1.費用がかかる(相談料・成功報酬など)
無料相談で終わる場合もありますが、着手金や成果報酬型で数万円~数十万円が発生するケースもあります。費用体系は事前に確認しておきましょう。
2.信頼できる相手を見極めるのが難しい
「実績のないコンサル」「やたら契約を急かす支援者」など、注意が必要です。口コミや第三者機関の登録状況も参考にしましょう。
3.社内情報の外部漏洩リスク
売上や財務情報を開示する必要があるため、情報管理に不安のある業者とは契約しないよう慎重に見極める必要があります。
資金調達の相談先を選ぶ5つのポイント
1.実績があるかどうか(融資・補助金など)
過去にどれだけの件数や金額をサポートした実績があるかは信頼性の指標になります。
2.得意な分野が明確か(融資専門?補助金専門?)
相談先によって得意分野が異なるため、自社のニーズと合っているかを確認しましょう。
3.費用が明確か(無料相談の有無・成果報酬型など)
費用が不透明な相談先は避けた方が無難です。無料相談や成果報酬型のコンサルも多くあります。
4.話しやすさ・相性
継続的にやり取りをする相手だからこそ、「相談しやすいかどうか」は非常に重要です。
5.オンライン対応可能か(全国対応の可否)
地方企業の場合でも、Zoomなどで対応してくれる専門家を選べば、地理的な制約なく相談できます。

よくある失敗例とその対策
❌ 失敗例:実績のない業者に高額な費用を払ってしまった
「●●万円払ったのに、結局融資も補助金も通らなかった…」これはよくあるトラブルです。とくに「成果が出なくても報酬は発生する」ような契約形態だと、リスクが高まります。
中にはホームページに実績を具体的に書かず、「絶対通ります」「補助金100%サポート」といった甘い言葉だけで勧誘してくるケースも。
✅ 対策:契約前に必ず「実績・費用・契約内容」を確認する
これまでのサポート実績(融資・補助金の件数や通過率など)を数字で聞く
費用の内訳(着手金・成果報酬・追加料金の有無など)を明確にする
曖昧な点は口頭ではなく「契約書に明記」してもらう
👉特に「成功報酬制」と書いてあっても、着手金や中途キャンセル料があるかは要チェックです。
❌ 失敗例:必要な情報を伝えられず、的外れな提案をされた
「売上や利益の情報があいまいだったせいで、実態に合わない融資額を勧められた」「資金の使い道をちゃんと伝えてなかったので、補助金申請が却下された」という失敗も少なくありません。
専門家に相談する際に、必要な情報をしっかり伝えられなければ、当然ながら精度の高い提案はできません。
✅ 対策:最低限の「相談準備」をしてから臨む
以下のような情報を、事前にまとめておくとスムーズです。
現在の売上・利益・資金繰り状況(ざっくりでもOK)
資金の使い道(設備投資?運転資金?)
希望する資金調達額と希望時期
過去に融資や補助金の申請経験があるかどうか
👉 これらを紙やExcelなどにまとめておくことで、相談時に「何が必要か」が明確になり、より的確なアドバイスが受けられます。
おすすめの外部相談先
以下のような相談先が、特に中小企業からの支持が高くおすすめです。
支援機関/サービス名 | 特徴 | 初回相談 |
日本政策金融公庫 | 融資専門。創業期にも強い | 無料 |
商工会議所/商工会 | 地域密着のサポート。補助金にも強い | 無料 |
中小企業診断士 | 経営全体の見直しと資金調達支援 | 有料/一部無料 |
資金調達専門コンサル | 実績多数、交渉代行・補助金申請も対応 | 初回無料あり |
※自社の業種や希望額によって最適な相談先は異なります。

よくある質問
Q1:外部相談は無料でも受けられますか?
A:商工会議所や一部の金融機関では無料で相談可能です。専門コンサルでも初回無料を提供している場合があります。
Q2:外部相談すると融資が通りやすくなりますか?
A:的確な書類作成や金融機関への交渉が可能になるため、審査通過率が上がるケースがあります。
Q3:資金調達コンサルと税理士はどう違うの?
A:税理士は税務中心、資金調達コンサルは融資・補助金・資金繰りなど資金面全般を支援する専門家です。
Q4:補助金申請も外部に依頼できますか?
A:可能です。専門家に依頼すれば申請書の作成や採択率向上のアドバイスも受けられます。
まとめ:外部相談は「正しく選べば」資金調達の成功率を高める強力な手段
資金調達を外部に相談することで、自社では気づかなかった方法を知ることができ、融資や補助金の成功率も高まります。一方で、相談費用や業者選びには注意が必要です。
正しい情報を得て、信頼できる相談先と出会えれば、資金調達は「不安」から「チャンス」に変わります。まずは無料相談から試してみるのもよいでしょう。
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